まほろば【現代編】
ii
真っ暗な自分の部屋の中で私は今、携帯電話とにらめっこしている。
だいたい今日、リュウの家に行ったのはリュウとの関係を修復したいと思ったからで、その目的は結局果たすことが出来なかった。
で、思いついたのが携帯電話。考えてみれば、今まで一度も私からリュウに電話したことなどない。
いつもリュウから一方的に業務連絡的な着信があるのみ。
だからなのか、今の今まで携帯電話という文明の利器があることを忘れていた。
だけど、いざかけようと思うと小心者の私が顔を出してきた。
今は、夜の十時。
高校生のしかも夏休み中ともなれば、こんな時間に寝ている人なんてほとんどいないだろう。
だけど、相手はリュウだ。
予測がつかない。
しかも、今どこにいるのかすらわからないからどんな状況にいるのかもわからない。
だいたい今日、リュウの家に行ったのはリュウとの関係を修復したいと思ったからで、その目的は結局果たすことが出来なかった。
で、思いついたのが携帯電話。考えてみれば、今まで一度も私からリュウに電話したことなどない。
いつもリュウから一方的に業務連絡的な着信があるのみ。
だからなのか、今の今まで携帯電話という文明の利器があることを忘れていた。
だけど、いざかけようと思うと小心者の私が顔を出してきた。
今は、夜の十時。
高校生のしかも夏休み中ともなれば、こんな時間に寝ている人なんてほとんどいないだろう。
だけど、相手はリュウだ。
予測がつかない。
しかも、今どこにいるのかすらわからないからどんな状況にいるのかもわからない。