まほろば【現代編】
俺の意地悪に強がる口調を聞いてたら、たまらなくハルカに会いたくなってきてしまった。

「そんなことないさ。本当に、早くハルカに会いたい」

『ど、どうしちゃったの?』

驚いたような声のハルカに少し照れくさくなって、ついつい余計なことを言ってしまった。

「バーカ。何焦ってんだよ。ハルカ、まだ早九字出来るようになってないだろう? そんな無防備なヤツ危なっかしくて一人にしておけるかよ」

『うぅ……』

再び言葉を詰まらせてしまったかと思ったら、ハルカの強がりが炸裂した。

『そ、そんなことないもんね。もうとっくにマスターしちゃってるんだから』

自分からそんなこと言って後悔しているのがバレバレ。

そんなハルカが可愛いと思ってしまう。

「へー、そりゃ頼もしい。じゃ、当分帰らなくても大丈夫そうだな」

またまた、意地悪だと思いつつそんなこと言った。
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