まほろば【現代編】
「ハルカ。早く帰るから。だから、俺が戻るまで無茶するんじゃないぞ」

『う、うん。わかった……』

「いい子だ。とりあえず、これから戻るまで一日一回は連絡するようにするから、何か変わった事があったらすぐに知らせるんだぞ」

少しでもハルカとの繋がりを感じていたくて多少強引な約束を取り付けたが、ハルカの嬉しさが滲む肯定の言葉に思わず頬が緩む。

それだけで、今日のところは十分だ。

あまり、長電話するのも悪いのでここで一応の区切りを付けた。

「じゃあ、おやすみ」

『おやすみ』

ハルカの柔らかい声に微笑みながら通話を終わらせた。
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