まほろば【現代編】
綾姉の懇願するような瞳にいたたまれなくなってその要求を受け入れた。
「――わかったよ、紗綾」
俺の言葉に、ようやく笑顔を見せるとゴメンネといいながら俺の上からどいてくれた。
自分のあまりにも大胆な行動に今更ながら照れたのか、顔を赤くしている。
そういうところは、昔のままの綾姉だ。
少しホッとしながら体を起こしたその横で、紗綾はそそくさと立ち上がると赤い顔のままおやすみの挨拶を残して部屋から出て行った。
何だかずいぶんと長い一日だった気がする。
とにかく今は、いったん全てのことを棚に上げて眠ってしまいたかった。
電気を消して、再び布団の上に寝転がる。
頭の中では、今日の出来事が次々と浮かんできては消えていく。
だけど、眠りにつく直前に俺の脳裏に浮かんだのはハルカの笑顔だった。
その笑顔に、夢の中で微笑み返しながら眠りの淵へと落ちていった。
「――わかったよ、紗綾」
俺の言葉に、ようやく笑顔を見せるとゴメンネといいながら俺の上からどいてくれた。
自分のあまりにも大胆な行動に今更ながら照れたのか、顔を赤くしている。
そういうところは、昔のままの綾姉だ。
少しホッとしながら体を起こしたその横で、紗綾はそそくさと立ち上がると赤い顔のままおやすみの挨拶を残して部屋から出て行った。
何だかずいぶんと長い一日だった気がする。
とにかく今は、いったん全てのことを棚に上げて眠ってしまいたかった。
電気を消して、再び布団の上に寝転がる。
頭の中では、今日の出来事が次々と浮かんできては消えていく。
だけど、眠りにつく直前に俺の脳裏に浮かんだのはハルカの笑顔だった。
その笑顔に、夢の中で微笑み返しながら眠りの淵へと落ちていった。