まほろば【現代編】
「な、何よ」
空気も凍るような視線を逸らして飛龍君が前を向く。
ホッとしつつ、横目で麗しの横顔を伺う。
「ハルカは、あの遠足の後から何か変わったことないか?」
「へっ?」
いつの間にか呼び捨てが定着していることに戸惑いつつも、思考を過去へと飛ばす。
遠足って言うのは、やっぱりあの日の遠足のことよね。
中学最後の遠足という名の山歩き。
私は、その山で不思議な体験をした。
綺麗に輝く琥珀色の勾玉を拾ったことがその発端だったのかもしれない。
今でもその勾玉は私のお守りとして、常に持ち歩いている。
今だって……。
無意識に胸元に手を当てると、微かに感じる暖かなぬくもり。
そして、私はこの石に導かれるように古代日本の世界へと迷い込んだ。
空気も凍るような視線を逸らして飛龍君が前を向く。
ホッとしつつ、横目で麗しの横顔を伺う。
「ハルカは、あの遠足の後から何か変わったことないか?」
「へっ?」
いつの間にか呼び捨てが定着していることに戸惑いつつも、思考を過去へと飛ばす。
遠足って言うのは、やっぱりあの日の遠足のことよね。
中学最後の遠足という名の山歩き。
私は、その山で不思議な体験をした。
綺麗に輝く琥珀色の勾玉を拾ったことがその発端だったのかもしれない。
今でもその勾玉は私のお守りとして、常に持ち歩いている。
今だって……。
無意識に胸元に手を当てると、微かに感じる暖かなぬくもり。
そして、私はこの石に導かれるように古代日本の世界へと迷い込んだ。