まほろば【現代編】
俺の問いかけに顔をこちらに向けると弱々しい笑顔に見せた。
その笑顔に胸が痛む。
紗綾も中臣家の人間だから、それなりの力はあるのだが、元々体自体が丈夫なほうではないのであまり無理させるわけにはいかない。
今日は、天海の施した江戸の封印である五色不動を回ることにしていた。
気配を探ったところ、その辺りにより濃い痕跡が残っているように感じられたからだ。
五色不動とは、中目黒にある目黒不動尊、目白台にある目白不動尊、本駒込にある目赤不動尊、青山麻布にある目青不動尊のことである。
本来なら目黄不動尊というものもあるが、現存するそれは、幕末から明治以降に恣意的に当てはめられたもので面倒なことに複数存在する。
目黄不動尊は後回しにして、目黒・目白・目赤・目青の四つを先に回っている。
今は、目白・目黒を回って目青に向かっている途中だった。
目白不動尊でも目黒不動尊では、確かに白虎がいた痕跡はあったのだが、あまりに弱いその気配にいったいいつどのくらいそこにいたのかはわからなかった。
その笑顔に胸が痛む。
紗綾も中臣家の人間だから、それなりの力はあるのだが、元々体自体が丈夫なほうではないのであまり無理させるわけにはいかない。
今日は、天海の施した江戸の封印である五色不動を回ることにしていた。
気配を探ったところ、その辺りにより濃い痕跡が残っているように感じられたからだ。
五色不動とは、中目黒にある目黒不動尊、目白台にある目白不動尊、本駒込にある目赤不動尊、青山麻布にある目青不動尊のことである。
本来なら目黄不動尊というものもあるが、現存するそれは、幕末から明治以降に恣意的に当てはめられたもので面倒なことに複数存在する。
目黄不動尊は後回しにして、目黒・目白・目赤・目青の四つを先に回っている。
今は、目白・目黒を回って目青に向かっている途中だった。
目白不動尊でも目黒不動尊では、確かに白虎がいた痕跡はあったのだが、あまりに弱いその気配にいったいいつどのくらいそこにいたのかはわからなかった。