まほろば【現代編】
おそらく、捜索の方針は間違っていないのだろう。

気が付けば、二人の影がずいぶんと長く伸びていた。

とりあえず、今日の捜索はこの目青不動尊までということにしよう。

まだ、一日目だそれほど焦る必要はない。その姿は未だ確認できてはいないが、白虎の痕跡は確かにあったのだ。

おそらく、それほど時を置くことなく見つけることが出来るだろう。

しかし、その期待はことごとく裏切られることになった。

毎日のように出かけては、その痕跡を見つけるのだがその姿を確認することは全く出来ていない。

もう、東京についてから一週間程が経とうとしていた。

まるで追いかけっこでもしているかのようでイライラが募る。

そのうえ、昨日のハルカの電話。

知り合ったばかりの真人とか言うヤツの話を嬉しそうにしていた。
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