まほろば【現代編】
相変わらず目を閉じ気持ち良さそうな顔を見せたまま、手だけは止まることなく白虎の体を優しく撫で続けている。

「強力なお守りって言われてもな」

「うーん、何ていうのかな? そのお守りの力を使えば過去に行く事だって可能だってこと」

「それは、誰にでも扱えるのか?」

「あぁ、それは無理。おそらく、ハルカだけだと思う」

「そうなると、ハルカは必ず過去にもう一度行かなくてはいけないってことか?」

俺の言葉にホムラは「うん」と何故か嬉しそうに頷いている。

俺としては、あまりハルカに危険なことはやらせたくない。

「ホムラ、本当に過去に行けば青龍は見つかると思うか?」

白虎は今のところ話すことはできない。

ましてや真人に意見を求めるのは論外だ。

そうなると、四神の中で唯一信頼が置けるホムラに尋ねるしかない。
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