まほろば【現代編】
「えっ、えっ、でもそんなの悪いんじゃ……」
「別に気にすることじゃない。覚悟が決まったんなら、行くぞ」
リュウはさっさと立ち上がって部屋のドアの前まで移動すると、一回こちらを振り向いて「ほら、早くしろ」とだけ言って部屋から出て行ってしまった。
ホムラは、まだ戸惑っている私の手を優しく取ると「行こう」と促す。
促されるまま外に出てみると、もうすでに準備万端とでも言うように黒塗りの高級車が待っていた。
運転席には、今まで見たことない年配の人が乗っている。
すでに助手席に乗り込んでいたリュウが仕草で早く乗れと促し、それにつられるように私とホムラが後部座席に乗り込むと、車は滑るように走り出した。
ふかふかのクッションの利いたシートに埋もれると、車の適度な揺れも作用してだんだんと眠くなってくる。
「ハルカ、寝てていいぞ」
助手席からそんな声がかかる。
これから行うことを考えると、寝ている場合じゃないとはわかっていても、あまりの気持ち良さに負けて、眠りの淵へと落ちていった。
「ハールカ」
「別に気にすることじゃない。覚悟が決まったんなら、行くぞ」
リュウはさっさと立ち上がって部屋のドアの前まで移動すると、一回こちらを振り向いて「ほら、早くしろ」とだけ言って部屋から出て行ってしまった。
ホムラは、まだ戸惑っている私の手を優しく取ると「行こう」と促す。
促されるまま外に出てみると、もうすでに準備万端とでも言うように黒塗りの高級車が待っていた。
運転席には、今まで見たことない年配の人が乗っている。
すでに助手席に乗り込んでいたリュウが仕草で早く乗れと促し、それにつられるように私とホムラが後部座席に乗り込むと、車は滑るように走り出した。
ふかふかのクッションの利いたシートに埋もれると、車の適度な揺れも作用してだんだんと眠くなってくる。
「ハルカ、寝てていいぞ」
助手席からそんな声がかかる。
これから行うことを考えると、寝ている場合じゃないとはわかっていても、あまりの気持ち良さに負けて、眠りの淵へと落ちていった。
「ハールカ」