まほろば【現代編】
「えっと、やっぱりあの木のところまで登るんだよね」

「ああ」

やっぱり、そうなんだよね。

ということは、ここから一時間ぐらいは山登りってことか。

自分の服装を確認してみてひとまず安堵の息を吐く。

今日は、ジーンズにTシャツにスニーカー。

とりあえず動きやすい格好だったからどうにかなるだろう。

「じゃあ、行こう!」

ホムラに手を引かれて一歩踏み出す。

胸の高鳴りがやまない。

それは、期待なのか不安なのか……。

とにかく行くしかない。

すでに歩き始めていたリュウの背中を追って歩き出した。
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