まほろば【現代編】

【リュウサイドⅥ】

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過去に向かうことを決めた次の日から、弥生時代というものについて知ろうと思い、いくつかの文献を読み漁った。

最終的に行き着くのは、現代の服装じゃ目だって仕方がないだろうということだった。

かといって、資料にあるような貫頭衣を着るのにも抵抗がある。

「さて、どうしたものか」

妙案が浮かばないので、これはその時代のヤツに聞くのが一番だと思いホムラの部屋を訪ねて見た。

ホムラの部屋のドアをノックすると、中からはなにやらバタバタとする音が聞こえて、しばらく待たされてからドアが細く開くとホムラの印象的な紅い目だけが覗いた。

「何？　ヒリュウ」

どうやら、ホムラは出てくる気も部屋の中に入れてくれる気もないらしい。

「いや、ちょっとホムラがいた時代について聞こうと思ってさ」

「そう……」

なにやら考える素振りを見せるが、やはりドアの隙間は広がらない。

「だったら、また明日来て」