まほろば【現代編】
「そうか……。わかったよ、ありがとう」

「うん」

「ところで、ホムラ。昨日、何をやってたんだ?」

俺の質問に、ホムラは悪戯っ子のような笑顔を見せて「秘密」とだけ答えた。

昨日は、なにやらゴソゴソとしていたようだが、今部屋の中を見回してみても特に変わったところはない。首を捻っていると、ホムラはさも楽しそうにクスクスと笑っていたが、しばらくすると真剣な面持ちに変わった。

「そうだ、ヒリュウ。ボクしばらく部屋に篭るからさ、誰も部屋に近寄らせないようにしてもらっていい?」

特に今までもホムラに対して詮索することなどなかったが、たまに妹たちが押しかけてたりする。

ホムラはホムラで何か考えがあるのだろう。

だったら、ホムラのやりたいようにやらせるのが一番だ。

「わかった」

「ありがとう」
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