まほろば【現代編】
【リュウサイドⅦ】
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ハルカに力を貸してもらったことで、結界を張るのに支障がないほどシロの妖力は回復した。
しかし、ハルカが心配していたようにシロは未だに声を発することはなかった。
何かを訴えかけるような瞳の色は前から変わらないが、何かがそれを阻止しているかのように言葉にはならないらしい。
それは気にかかることではあるが、結界の張りなおしを遅らせるわけにはいかないので、ハルカに宣言したとおり、結界の張りなおしはシロが回復してから三日後に行うことにした。
ちょうど満月だということもその理由だ。
月が満ちていることで、陰陽師としての能力も格段に上がる。
現在の中臣家の当主である父さんに援助を乞うことも出来るが、それは俺が万が一にも失敗したときの保険としてとっておかなくてはいけない。
もちろん、失敗するつもりはさらさらない。そのための準備は万全にやってきたつもりだ。
だけど、不確定要素が多すぎる。特に、気がかりなのはやはり真人だろう。
しかし、ハルカが心配していたようにシロは未だに声を発することはなかった。
何かを訴えかけるような瞳の色は前から変わらないが、何かがそれを阻止しているかのように言葉にはならないらしい。
それは気にかかることではあるが、結界の張りなおしを遅らせるわけにはいかないので、ハルカに宣言したとおり、結界の張りなおしはシロが回復してから三日後に行うことにした。
ちょうど満月だということもその理由だ。
月が満ちていることで、陰陽師としての能力も格段に上がる。
現在の中臣家の当主である父さんに援助を乞うことも出来るが、それは俺が万が一にも失敗したときの保険としてとっておかなくてはいけない。
もちろん、失敗するつもりはさらさらない。そのための準備は万全にやってきたつもりだ。
だけど、不確定要素が多すぎる。特に、気がかりなのはやはり真人だろう。