まほろば【現代編】
おそらく、紗綾さんなら知っているだろう。
そう訴えるように視線を向けるのだが、紗綾さんはその視線を避けるように背中を向けてしまった。
どうにか体勢を整えて男の後を追うと、紗綾さんも静かに後ろをついてきた。
何か話しかけようとは思うけど、全てを拒絶するような紗綾さんの雰囲気に何も言うことができない。
仕方がないので、戻ったら改めて聞こうと思い、今は自分が置かれている状況を把握しようと辺りを見渡した。
さっきまで寝かされていたところからして、ここが普通の建物の中ではないのはわかっていたけど、こうして目の当たりにすると言葉を失ってしまう。
周りはどうみても岩だらけ。どうやら、大規模な洞窟のようだった。
灯りは、ところどころに置かれた蝋燭の光のみ。
どこからも太陽の光など差し込むことなどなさそうだ。
だけど、不思議なことに要所要所に扉がついており生活の匂いのようなものも感じる。
そう訴えるように視線を向けるのだが、紗綾さんはその視線を避けるように背中を向けてしまった。
どうにか体勢を整えて男の後を追うと、紗綾さんも静かに後ろをついてきた。
何か話しかけようとは思うけど、全てを拒絶するような紗綾さんの雰囲気に何も言うことができない。
仕方がないので、戻ったら改めて聞こうと思い、今は自分が置かれている状況を把握しようと辺りを見渡した。
さっきまで寝かされていたところからして、ここが普通の建物の中ではないのはわかっていたけど、こうして目の当たりにすると言葉を失ってしまう。
周りはどうみても岩だらけ。どうやら、大規模な洞窟のようだった。
灯りは、ところどころに置かれた蝋燭の光のみ。
どこからも太陽の光など差し込むことなどなさそうだ。
だけど、不思議なことに要所要所に扉がついており生活の匂いのようなものも感じる。