まほろば【現代編】
しばらく男について歩くと、だだっ広い円形の広場のようなところに出た。
広場の半円は岩の壁で覆われており、その中央に一際大きな扉が構えていた。
男はその前で立ち止まると、特になんの断りもなく両手でその扉を押し開けた。
ギギギー
きしむ音を立てながら、扉はゆっくりと内側へ開いていく。
完全に扉が開ききり、部屋の中が見渡せるようになったが、その部屋の中が真っ暗だったため何があるのか全くわからなかった。
戸惑う私たちを無視して、男はそのまま部屋の中へと歩を進める。
思わず横に立っていた紗綾さんの顔を見ると、紗綾さんも同じように私の顔を不安そうに見ていた。
「おい! 何してんだ。早く来い!」
暗闇の中から先ほどの男の声だけが聞こえる。
それでも考えあぐねていると、痺れを切らしたのか、姿が見える位置まで男が戻ってきた。
そしてそのまま私と紗綾さんの腕を掴むと、ずるずると部屋の中へと引きずり込んだ。
広場の半円は岩の壁で覆われており、その中央に一際大きな扉が構えていた。
男はその前で立ち止まると、特になんの断りもなく両手でその扉を押し開けた。
ギギギー
きしむ音を立てながら、扉はゆっくりと内側へ開いていく。
完全に扉が開ききり、部屋の中が見渡せるようになったが、その部屋の中が真っ暗だったため何があるのか全くわからなかった。
戸惑う私たちを無視して、男はそのまま部屋の中へと歩を進める。
思わず横に立っていた紗綾さんの顔を見ると、紗綾さんも同じように私の顔を不安そうに見ていた。
「おい! 何してんだ。早く来い!」
暗闇の中から先ほどの男の声だけが聞こえる。
それでも考えあぐねていると、痺れを切らしたのか、姿が見える位置まで男が戻ってきた。
そしてそのまま私と紗綾さんの腕を掴むと、ずるずると部屋の中へと引きずり込んだ。