まほろば【現代編】
それまでの気持ち悪さが嘘のようにすっきりとした気分になり、だからなのか、目覚めたハルカに思わず素の自分を出してしまっていた。

あのときのハルカの顔を思い出すと、今でも顔が緩んでしまう。

でも、そのときに確信した。

ハルカもこちら側の人間だということを。

それは、言い訳かもしれない。

ハルカをこんな危険なことに巻き込んでしまったことの。

それでも、どうしてもハルカを側においておきたかった。

彼女の放つ気は、予想以上に心地良く一度その心地良さに触れてしまえば、もう手放すことができなくなっていた。

その代わり、ハルカのことは俺が護る。

何があっても。
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