まほろば【現代編】
【リュウサイドⅧ】
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紗綾とハルカの失踪。
それが発覚したのは、白虎から聞いた話について紗綾にその真意を問いただそうと思い紗綾の実家に行ったことに始まる。
「昨日から帰ってきていない?」
紗綾の母親は、眉根を寄せて困ったような心配そうな表情を浮かべたまま小さく頷いた。
「私は、てっきり飛龍君の家に行ってると思ってたんだけど……」
確かに、昨日の夜の時点では紗綾はうちに来ていたのは間違いない。
鳥居の前で紗綾に出会った時には、すでにだいぶ夜も更けていたから、どこかでタクシーでも拾って家に戻ったものだと考えていた。
なんだか胸騒ぎがする。
「すみません。紗綾さんのことは俺たちが探しますんで、まだしばらく母さんたちのこと頼みます」
「ええ、それは構わないんだけど……」
大丈夫かしらと心配する母親の言葉が胸に突き刺さる。
あの時もっとちゃんと話を聞いていれば。
だけど、そんなことをいっても始まらない。
それが発覚したのは、白虎から聞いた話について紗綾にその真意を問いただそうと思い紗綾の実家に行ったことに始まる。
「昨日から帰ってきていない?」
紗綾の母親は、眉根を寄せて困ったような心配そうな表情を浮かべたまま小さく頷いた。
「私は、てっきり飛龍君の家に行ってると思ってたんだけど……」
確かに、昨日の夜の時点では紗綾はうちに来ていたのは間違いない。
鳥居の前で紗綾に出会った時には、すでにだいぶ夜も更けていたから、どこかでタクシーでも拾って家に戻ったものだと考えていた。
なんだか胸騒ぎがする。
「すみません。紗綾さんのことは俺たちが探しますんで、まだしばらく母さんたちのこと頼みます」
「ええ、それは構わないんだけど……」
大丈夫かしらと心配する母親の言葉が胸に突き刺さる。
あの時もっとちゃんと話を聞いていれば。
だけど、そんなことをいっても始まらない。