まほろば【現代編】
「ふー、ったく本当になんなのよ」
ベッドに腰掛たところで、ちょうどタイミングよくドアの開く音が響き渡った。
入ってきたのは、先ほど食料が入った袋を持ってきてくれたカグヤという女の子。
今度はちゃんと入り口から、しかもワゴンを引いて入ってくる。
そして、その背後にはまた見知らぬ女の人が一人。
その人は、入り口付近で立ち止まったがカグヤはワゴンを引いたまま私のほうへと近づいてきた。
「粥をお持ちしました」
よそよそしい態度でそう言うと、テーブルの上に大量のお粥が盛られた木で出来たお椀を置いた。
そして、私のすぐ側で入り口にいる人には聞こえないようにそっと囁く。
「これは、大丈夫。私が作ったから。安心して食べて」
それだけ言うと、もう一人の女性の元へ足早に戻り、「では、ごゆっくりお召し上がりください」と二人して一礼すると出て行ってしまった。
ベッドに腰掛たところで、ちょうどタイミングよくドアの開く音が響き渡った。
入ってきたのは、先ほど食料が入った袋を持ってきてくれたカグヤという女の子。
今度はちゃんと入り口から、しかもワゴンを引いて入ってくる。
そして、その背後にはまた見知らぬ女の人が一人。
その人は、入り口付近で立ち止まったがカグヤはワゴンを引いたまま私のほうへと近づいてきた。
「粥をお持ちしました」
よそよそしい態度でそう言うと、テーブルの上に大量のお粥が盛られた木で出来たお椀を置いた。
そして、私のすぐ側で入り口にいる人には聞こえないようにそっと囁く。
「これは、大丈夫。私が作ったから。安心して食べて」
それだけ言うと、もう一人の女性の元へ足早に戻り、「では、ごゆっくりお召し上がりください」と二人して一礼すると出て行ってしまった。