まほろば【現代編】
しかし、それも束の間。
切羽詰ったような声が泉の周辺から上がった。
「お前たち、余計なことを!」
そこには、もう姿を隠すことを止めたイリネが焦りを滲ませながら呆然と立ち尽くしていた。
そしてその視線の先、泉の中央には先ほどまでとは違い禍々しい気をまとったツクヨミがこちらを射すくめるような鋭い眼差しを向けていた。
その瞳は、血でも流し込んだような異様な赤さを帯びている。
「なん、だ」
そんな言葉が、勝手に口から零れる。
そのツクヨミの両手が、はっきりとした意思を持って持ち上げられる。
胸の前で一つ手を打ち鳴らすと、次の瞬間にはその掌の上には大きな闇色の塊が出来ていた。
それを素早い動きで、四神に向けて放つ。
先ほどまで、特にダメージを受けることなくかわしていた四神だが、この攻撃はそれまでのものと異なっていた。
切羽詰ったような声が泉の周辺から上がった。
「お前たち、余計なことを!」
そこには、もう姿を隠すことを止めたイリネが焦りを滲ませながら呆然と立ち尽くしていた。
そしてその視線の先、泉の中央には先ほどまでとは違い禍々しい気をまとったツクヨミがこちらを射すくめるような鋭い眼差しを向けていた。
その瞳は、血でも流し込んだような異様な赤さを帯びている。
「なん、だ」
そんな言葉が、勝手に口から零れる。
そのツクヨミの両手が、はっきりとした意思を持って持ち上げられる。
胸の前で一つ手を打ち鳴らすと、次の瞬間にはその掌の上には大きな闇色の塊が出来ていた。
それを素早い動きで、四神に向けて放つ。
先ほどまで、特にダメージを受けることなくかわしていた四神だが、この攻撃はそれまでのものと異なっていた。