まほろば【現代編】
「は?お前、バカか?オレは、アイツに剣を突き立てた男だぞ。そんなヤツのこと信用するのかよ」
「確かに、そうだ。だが、紗綾の手当てもしてくれたんだろう?」
陰陽の力を絶たれてそのまま放っておかれたのならば、一日二日で目を覚ますことなどないだろう。
イリネが、何かしら適切な処置をしてくれたと考えるのが妥当だ。
その考えを裏付けるように、横目で伺うイリネの頬が朱に染まっている。
「あれは、そう。事故だ。事故だったから関係ないアイツをそのままにするわけにはいかないだろう?だいたい、お前がいけないんだ。お前が――」
「イリネ、避けろ!」
何か言いかけていたイリネを突き飛ばして、自分も横に飛び退る。
轟音とともに爆風が生まれ、容赦なく襲い掛かってくる。
先ほどまで俺たちが居た場所が大きく抉り取られて無残な穴を開けていた。
話に気を取られていて気が付かなかったが、いつの間にか辺りが静かになっている。
「確かに、そうだ。だが、紗綾の手当てもしてくれたんだろう?」
陰陽の力を絶たれてそのまま放っておかれたのならば、一日二日で目を覚ますことなどないだろう。
イリネが、何かしら適切な処置をしてくれたと考えるのが妥当だ。
その考えを裏付けるように、横目で伺うイリネの頬が朱に染まっている。
「あれは、そう。事故だ。事故だったから関係ないアイツをそのままにするわけにはいかないだろう?だいたい、お前がいけないんだ。お前が――」
「イリネ、避けろ!」
何か言いかけていたイリネを突き飛ばして、自分も横に飛び退る。
轟音とともに爆風が生まれ、容赦なく襲い掛かってくる。
先ほどまで俺たちが居た場所が大きく抉り取られて無残な穴を開けていた。
話に気を取られていて気が付かなかったが、いつの間にか辺りが静かになっている。