まほろば【現代編】
「はっ？」

「あれ？気づいてなかった？スサノオ様っていい歳して、といっても神様だから歳なんて関係ないんだけど、すっごく子供っぽいところあるから。気に入った娘ほどいじめたくなるって感じかな？」

「えーっと、そのミツハさんのことはスサノオは知ってるんですか？」

なんと返していいのかわからず、とりあえずそんな言葉が出てきた。

「どうなんだろう？たぶん、知らないんじゃないのかな？」

どう考えても、私よりもそのミツハさんのほうがスサノオに相応しい気がする。

「それよりさ。昨日渡した、食べ物どうした？」

考え込んでいたら、カグヤさんにそう聞かれて、やっとベッドの中に隠した食料のことを思い出した。

「あっ、ちょっと待ってください」

慌ててベッドの藁をどけて、袋を取り出すとカグヤさんへと差し出す。

「あぁ、いや、別に返してくれなくてもいいよ。まあ、おやつ代わりにでも食べてよ。それに、まだ何があるかわからないからね」
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