まほろば【現代編】
ii
だいたい、私は方向音痴なんだよね。
確か、つい最近もそれに苦しめられたはずなのに……。
ぐるりと辺りを見渡せば、どこもかしこも岩ばかり。
結局、カグヤさんの忠告を聞かずに私は部屋を抜け出しこの黄泉の国といわれる場所を歩き回っているけど、行く場所行く場所どこも同じようなところばかりで、自分がいったいどこから来たのかすらわからなくなってしまっていた。
今いるのは、通路と通路の間に設けられている少し拓けた空間。
とはいえ、こんな場所は先ほどから幾度となく見ている。
だから、ここがいったいどこの通路と通路の間なのかがわからない。
元に戻ろうにも、あまりに無計画にしかも闇雲に歩き回っていたせいで、それすら不可能になっていた。
「地図があればいいんだけどな……」
思わず愚痴るように呟いた。
「方向音痴に地図を渡しても、無駄だろうに」
確か、つい最近もそれに苦しめられたはずなのに……。
ぐるりと辺りを見渡せば、どこもかしこも岩ばかり。
結局、カグヤさんの忠告を聞かずに私は部屋を抜け出しこの黄泉の国といわれる場所を歩き回っているけど、行く場所行く場所どこも同じようなところばかりで、自分がいったいどこから来たのかすらわからなくなってしまっていた。
今いるのは、通路と通路の間に設けられている少し拓けた空間。
とはいえ、こんな場所は先ほどから幾度となく見ている。
だから、ここがいったいどこの通路と通路の間なのかがわからない。
元に戻ろうにも、あまりに無計画にしかも闇雲に歩き回っていたせいで、それすら不可能になっていた。
「地図があればいいんだけどな……」
思わず愚痴るように呟いた。
「方向音痴に地図を渡しても、無駄だろうに」