まほろば【現代編】
今度は、顔から血の気がサーッと引いていくのがわかった。
まだ何にも私できていない。
出口を探すことも、真人君を助けることも。
それなのに!
「そんなに、オレの妻になるのが嫌か?」
ふいに耳元で囁かれた切なさが滲む声に、胸がドキンと大きな音を立てる。
そして、肩に感じる重み。
体が固まってしまったように身動きが取れなくなってしまった。
別に無理に動こうと思えば、動けたんだろう。
だけど、いつもの自信に満ち溢れた姿からは想像できないほど弱々しいその行動に、私は躊躇った。
しばらく、そのままの状態でいたらまた耳元にクスッと軽く笑う声が聞こえた。
「お主は、やはり優しいな」
耳に唇が軽く触れながら囁かれた言葉に、再び私の胸が高鳴る。
まだ何にも私できていない。
出口を探すことも、真人君を助けることも。
それなのに!
「そんなに、オレの妻になるのが嫌か?」
ふいに耳元で囁かれた切なさが滲む声に、胸がドキンと大きな音を立てる。
そして、肩に感じる重み。
体が固まってしまったように身動きが取れなくなってしまった。
別に無理に動こうと思えば、動けたんだろう。
だけど、いつもの自信に満ち溢れた姿からは想像できないほど弱々しいその行動に、私は躊躇った。
しばらく、そのままの状態でいたらまた耳元にクスッと軽く笑う声が聞こえた。
「お主は、やはり優しいな」
耳に唇が軽く触れながら囁かれた言葉に、再び私の胸が高鳴る。