まほろば【現代編】
【リュウサイドⅩ】
i
瞼の裏に感じる明るい光に導かれるように、ゆっくりと目を開けた。
最初に目に飛び込んできたのは、澄み渡った青い空とそのキャンバスを切り取るように周りに聳え立つ緑の葉を茂らせた木々だった。
一瞬、自分がどこにいるのかわからなかった。
ぼんやりする頭のまま起き上がろうとして、次の瞬間鋭い痛みが体を巡りうめき声が漏れる。
ゆっくりと体を起こし、自分の体を見てみれば小さな擦り傷が見える範囲で無数に点在している。
さらに視線を外に延ばせば、同じような傷を負った人影が数個。
「みんな……」
喉が張り付いたように声が出てこない。
軋む体を叱咤して、何とか立ち上がると一番近くに倒れている人物へと近寄った。
「おい、イリネ」
うめき声を漏らしながらも、イリネが体を起こす。
その下からは、紗綾の姿も現れた。
最初に目に飛び込んできたのは、澄み渡った青い空とそのキャンバスを切り取るように周りに聳え立つ緑の葉を茂らせた木々だった。
一瞬、自分がどこにいるのかわからなかった。
ぼんやりする頭のまま起き上がろうとして、次の瞬間鋭い痛みが体を巡りうめき声が漏れる。
ゆっくりと体を起こし、自分の体を見てみれば小さな擦り傷が見える範囲で無数に点在している。
さらに視線を外に延ばせば、同じような傷を負った人影が数個。
「みんな……」
喉が張り付いたように声が出てこない。
軋む体を叱咤して、何とか立ち上がると一番近くに倒れている人物へと近寄った。
「おい、イリネ」
うめき声を漏らしながらも、イリネが体を起こす。
その下からは、紗綾の姿も現れた。