まほろば【現代編】
どうやら、咄嗟にイリネが紗綾を庇って覆いかぶさったお陰で、紗綾の体には俺たちが負っているような細かな傷はついていなかった。
「ってー。何なんだよ、チクショー」
悪態をつきながらも、わりかし元気そうなイリネはおそらく大丈夫だろう。
それよりも――
「紗綾」
軽く頬を叩きながら耳元で名前を呼んでみる。
小さな声が漏れるが、瞼は開かない。
念のため、脈を取ってみるが特に異常はなさそうだ。
もう一度、声をかけてみると今度はうっすらと目を開けた。
だが、それもほんの一瞬ですぐに閉じられてしまう。
ただ、呼吸は規則正しく外傷も見当たらないので、しばらく安静にしていれば問題ないだろうという判断を下し、イリネに紗綾のことを見ててもらい、他のものたちの元へと向かった。
四神は、なぜか固まるように俺たちが倒れていた場所から少し離れたところに倒れている。
「ってー。何なんだよ、チクショー」
悪態をつきながらも、わりかし元気そうなイリネはおそらく大丈夫だろう。
それよりも――
「紗綾」
軽く頬を叩きながら耳元で名前を呼んでみる。
小さな声が漏れるが、瞼は開かない。
念のため、脈を取ってみるが特に異常はなさそうだ。
もう一度、声をかけてみると今度はうっすらと目を開けた。
だが、それもほんの一瞬ですぐに閉じられてしまう。
ただ、呼吸は規則正しく外傷も見当たらないので、しばらく安静にしていれば問題ないだろうという判断を下し、イリネに紗綾のことを見ててもらい、他のものたちの元へと向かった。
四神は、なぜか固まるように俺たちが倒れていた場所から少し離れたところに倒れている。