まほろば【現代編】
「わかった。ツクヨミ、しばらくの間留守を頼む」
「お任せください。では、御武運を」
「あぁ」
その言葉を合図に、それぞれの目的の場所へと移動した。
俺は、本殿横の御神木の前に静かに立った。
昼間にも感じられた清らかな気の流れが俺の体全体を包み込む。
しばらくその流れに身を委ねて、体の中に清浄な気が満ちるのを待った。
血管を通って体中の隅から隅まで、清らかなものが流れ込んで通っていくのを感じる。
その感覚を保ったまま、草薙剣を捧げ持ち泰山府君祭で催される舞を舞い始めた。
本来なら楽の音色に乗せて舞うところだが、たとえ音楽が流れていたとしても聞こえていなかっただろう。
少しでも気を抜くと、剣に飲まれてしまう。
いわば、これは俺と剣の各々の力をはかるための駆け引きのようなものだ。
気を張り詰めたまま、それでもけして気負わず粛々と舞を舞い続ける。
「お任せください。では、御武運を」
「あぁ」
その言葉を合図に、それぞれの目的の場所へと移動した。
俺は、本殿横の御神木の前に静かに立った。
昼間にも感じられた清らかな気の流れが俺の体全体を包み込む。
しばらくその流れに身を委ねて、体の中に清浄な気が満ちるのを待った。
血管を通って体中の隅から隅まで、清らかなものが流れ込んで通っていくのを感じる。
その感覚を保ったまま、草薙剣を捧げ持ち泰山府君祭で催される舞を舞い始めた。
本来なら楽の音色に乗せて舞うところだが、たとえ音楽が流れていたとしても聞こえていなかっただろう。
少しでも気を抜くと、剣に飲まれてしまう。
いわば、これは俺と剣の各々の力をはかるための駆け引きのようなものだ。
気を張り詰めたまま、それでもけして気負わず粛々と舞を舞い続ける。