別れ道での約束
「もう!やめて。からかわないでよ。帰るよ」


立ち上がろうとするけど、腕を引っ張られる。


まだ座ったままの大智。


「大智?」


「からかってないよ。咲良が好きなだけだからね」


チュ!


「さあ、帰ろう」


素早くキスして立ち上がった大智は既に日誌を持っていた。


何とも…早い自分勝手な行動。

でも、そんな大智が嫌いではない。

好きだ。


「行くよ、咲良」


ニッコリ笑って、私の手を優しく握る。


大智の笑顔が大好きだから、私も自然に笑ってしまう。

大智の隣りが心地良い。


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