別れ道での約束
「そして、今日会う約束もして、こうしてお互い守れた」


「うん」


今日会えたら、夢が叶うと思った。

今日の為に、智咲と頑張ってきた。


「咲良、ここでまた約束させて。咲良と智咲を絶対に幸せにすると約束する。だから、結婚しよう」


新しい約束は幸せになる約束。

私が望んでいた約束。

その約束はかつて私たちが交わした約束。


「うん、幸せにして。あたしも幸せにするから!」


感極まって、大智の首に抱き付く。
大智は私の背中に手を回す。


「よし、誓いのキスしようぜ」


「え?」


体を少し離すと、目の前に大智の優しい顔があった。


チュ


触れるだけの軽いキスだけど、温かい。


「智咲と3人で北海道で暮らそう」

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