別れ道での約束
その日の夜


私は文化祭に展示する予定の絵の下書きを進めていた。


♪~♪~♪

‘電話しても大丈夫?’

そんなメールに‘大丈夫だよ’と返信。


すると


すぐに着信音が鳴り響いた。


鳴るのが前もって分かっていたのに、静かな夜に鳴ったことで体が飛び跳ねる。



「も、もしもし!」


恥ずかしいくらい変な声が出てしまった。


‘よお!’


大智の声が聞こえてきた。

電話で話すのは初めてで、一瞬緊張した。

「どうしたの?」


何か急用かな?


‘今日一緒に帰れなかったから、声聞きたくなってさ’


電話でも大智はストレートだ。


私の顔は一気に熱くなった。
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