別れ道での約束
大智は横で私たちの様子をニコニコしながら見ている智咲の頭に手を置く。


「ちさたち、おとーさんと一緒に住むの?」


「そうだよ、智咲。一緒に住んでくれる?」


「うん!いいよー」


智咲は無邪気な笑顔で大智の手を握る。

大きい手と小さい手が私たちの未来を繋ぐ。

私が何度も夢見た家族の姿がここにある。


大智と目が合う。


「これから先の未来は一緒に歩いて行こう」


頷いた私の目から涙が零れる。



「おかーさん!おとーさんに会えて良かったね」



ーendー
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