太陽と光

信頼なる人



数日後―――――












「あのー…、何?」





じっと見つめる、大きな瞳。
それには、敵わない。






「新山ー、にーちゃん、にー、新山っち…どれがいい?」







風間の真剣っぽい顔が、なんだかおもしろいような。






…数日経って、風間と少しずつ 距離を縮められたような気がする。






「私の事は、新山で呼んで」







「でも、他人みたいじゃーん…」







いやいや、他人だから。
でも…、これってどんな関係?


友達?クラスメート?





「光…」






――!
急に名前を呼ばれて、心臓が飛び跳ねるようになった。





「ひーちゃん…ってのは、どぉ?」








ひーちゃん?
…私には なんだか合わないような。





「別に」





「俺の事は、どんな呼び名でもいいよ!」






正直、昔から あだ名なんて、嫌いだった。
人には、ちゃんと名前があるのだから。





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