太陽と光
キーンコーンカーンコーン―――…
休み時間の終わりのチャイムが鳴った。
急いで教室へ入る。
席に着くと、少し心配した表情の太陽が、隣にいた。
「大丈夫か?」
「あんなくらい、序の口だよ」
本当。
でも、あの子が大丈夫かどか
いかにも無理矢理っぽい。
…どうしてこの世の中には、いじめがなくならないのだろうか
自分より、弱い人間を差別したり 悪口言ったり…ただ上に立って、優越感に浸って 満足しているだけなのに
醜い事
やるだけ無駄
馬鹿馬鹿しい
「太陽…私強くなりたい」
「ひーちゃん…、自分でも気付いてないだろうけど、充分 ひーちゃんは、転校してきた時から強くなってる。――…頑張れ!」
太陽の 何気ない一言が、私の胸を 熱くさせる。
「うん」
あの子を守る
それが私に与えられた 指名なのかもしれない。