私の婚約者は特殊捜査官
「…理子」

・・・

そう言ったのは、隆弘。

・・・

理子の手は震えていた。

・・・

初めて撃ったにしては、

的を得ている・・・

不思議に思ったのはオレだけだろうか?

・・・

隆弘は静かに立ち上がると、

理子の銃を取り上げた。

・・・

「寝室に置いていた銃を、

勝手に持ち出してはいけませんよ。

…なぜ、テレ部画面を撃ったんですか?」

・・・

隆弘は顔色一つ変えることなく、

理子に問いかけた。

・・・

「自分の父親の、

あんな姿…私は見たくない」

そう言った理子は、

涙を流していた・・・

・・・

「…理子さ・・」

琴美はソファーに突っ伏した。
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