私の婚約者は特殊捜査官
・・・

目が覚めた私は、

初めて見る光景に、目を見開く。

・・・

たくさんの花に囲まれた私は、

身動き一つとれなかった。

手足を縛られ、口にはテープが貼られている。

なんでこんなところにいるんだろう。

・・・・そうか。

隆弘が私を連れて来た。

・・・

意識がすべて失われないように、

ずっとバラの茎を握っていた。

そのおかげで意識はこうやって

すぐに戻ったけど、

この光景は、どうやら私の

『死に場所』のようだ・・・

・・・

だって、

どこからか時計の音が聞こえる。

私、死んじゃうんだ・・・

・・・

でもなんでだろう・・・

ちっとも今は怖くないんだよ・・・
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