私の婚約者は特殊捜査官
…電話が切れた

「秀・・・

本当に一人で行くのか?」


前園さんが、

心配そうな顔で、オレを見る。

・・・

オレは笑って頷いた。


「もちろんですよ。

独りで頑張ってる琴美に、

会いに行かないのは、愛してないって

証拠ですよ?」



「・・・お前ってバカだよな?

命を捨てに行くようなものだぞ?」


前園さんは呆れ顔で言った。


「琴美の為なら、バカにだってなれます。

少しでも、アイツの不安を取り除いてやりたい」



「…分かった。行って来い。

しかし、それなりに装備はしていけよ?

それは禁止されなかったんだろ?」


「・・・はい」


「…これは、オレの銃だが・・・

お守り代わりに持って行け」


「ありがとうございます」
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