私たちが望んだミライ
つないでく
六年前、涙で濡れた景色を今でも忘れたことはない。
苦しくて、悲しくて、子供の私たちは非力で
目の前に突きつけられた深く厳しい現実に、どうすることもできなくて
ただ共に寄り添い、痛みを慰め合うことしかできなかった。
長い間共に過ごした時間と、それぞれの道を別々に歩み出した時間
きっとこの先、もっと私たちの思い出は遠くなっていく。
そのときに、何が残るのか。
「いつか、今日の悲しみをみんなで一緒に乗り越えて、楽しかった思い出を懐かしいって笑い合えるようになればいい」
あの時、私たちが誓い合ったこと
あれから六年後の今、皆が過去を受け入れて
そして、少しずつ記憶を紡ぎ出し、共に笑い合った思い出を笑顔で語り合っている。
もし、いまも彼女がここにいてくれたら
それほど嬉しいことはないけれど、
こうして、あなたとの時間を忘れずにいられる仲間が繋がっている今を
私は、ずっと夢見ていた。
大切な友と、思い出
そして
これからの未来をこの手に
しっかりと握りしめていたい。
私たちが望んだミライは、こんなにも笑顔が溢れていたことを
私は、ようやく知ることができた。