For 10 years
この空気をかえたくて……
「絢華ちゃんも入ってきたら?」
と言うと、絢華ちゃんは驚いた顔をした。
「俺、蒼太と優華を寝かせとくよ」
「いや、そこまでしてもらったら……」
「ボク、はやととねたい!」
「ゆうかもねたい!」
「な?こう言ってるし」
少々強引に押しきるような形になっているけれど、絢華ちゃんもその場の雰囲気に流されてか、それを肯定するような言葉を発した。
「じゃあ、入ってきちゃおうかな。蒼太も優華もすぐに寝るのよ?」
「「はぁーい!」」
「じゃあ、隼人さんお願いします」
「ん、一人で入ることなんて滅多にないだろうから、ゆっくり入ってこいな」
「うん、ありがとう」
そう言って、絢華ちゃんは風呂へ向かった。
優太くんが亡くなってからのこの三年、きっと一人でゆっくり風呂に入ることなんてなかっただろう。
少しでも、ゆっくり入らせてやりたかった。
絢華ちゃんが風呂に入るのを見届けてから、蒼太と優華との三人で布団に寝転がった。
元気良く話していた二人が突然静かになって……
気付いた時には、二人とも眠りに就いていた。
「絢華ちゃんも入ってきたら?」
と言うと、絢華ちゃんは驚いた顔をした。
「俺、蒼太と優華を寝かせとくよ」
「いや、そこまでしてもらったら……」
「ボク、はやととねたい!」
「ゆうかもねたい!」
「な?こう言ってるし」
少々強引に押しきるような形になっているけれど、絢華ちゃんもその場の雰囲気に流されてか、それを肯定するような言葉を発した。
「じゃあ、入ってきちゃおうかな。蒼太も優華もすぐに寝るのよ?」
「「はぁーい!」」
「じゃあ、隼人さんお願いします」
「ん、一人で入ることなんて滅多にないだろうから、ゆっくり入ってこいな」
「うん、ありがとう」
そう言って、絢華ちゃんは風呂へ向かった。
優太くんが亡くなってからのこの三年、きっと一人でゆっくり風呂に入ることなんてなかっただろう。
少しでも、ゆっくり入らせてやりたかった。
絢華ちゃんが風呂に入るのを見届けてから、蒼太と優華との三人で布団に寝転がった。
元気良く話していた二人が突然静かになって……
気付いた時には、二人とも眠りに就いていた。