For 10 years
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花火大会当日……
夕方三人を迎えに行ってから、花火大会の会場へ向かった。
近くまで車で行き、そこからは歩いた。
とにかく凄い人で、はぐれないようにと、少し後ろを歩く絢華ちゃんの方ばかりをチラチラと見る。
座る場所を確保して、そこに座った。
俺の足の上には蒼太、絢華ちゃんの足の上には優華が座った。
蒼太も優華も目を輝かせて空を見上げながら、まだかまだかと花火が上がるのを待ってる。
ヒュ~、パーーーン!
その音の大きさに、蒼太も優華も吃驚したみたいだ。
でも空を見上げて、すぐに笑顔になった。
嬉しそうな蒼太と優華とは対照的に、絢華ちゃんは泣きそうな顔をしてる。
優太くんとの思い出を振り返っているんだろうか。
そのうち、ほんとに涙が流れ始めて……
「絢華ちゃん、何で泣いてんだ?」
優太くんとのことを思い出してるんだろうとわかってるのに、そう聞いた。
「何でもない、大丈夫だよ」
帰りの車内、大興奮だった蒼太も優華も、気付いた時には眠ってしまっていた。
きっと疲れたんだろう。
花火大会当日……
夕方三人を迎えに行ってから、花火大会の会場へ向かった。
近くまで車で行き、そこからは歩いた。
とにかく凄い人で、はぐれないようにと、少し後ろを歩く絢華ちゃんの方ばかりをチラチラと見る。
座る場所を確保して、そこに座った。
俺の足の上には蒼太、絢華ちゃんの足の上には優華が座った。
蒼太も優華も目を輝かせて空を見上げながら、まだかまだかと花火が上がるのを待ってる。
ヒュ~、パーーーン!
その音の大きさに、蒼太も優華も吃驚したみたいだ。
でも空を見上げて、すぐに笑顔になった。
嬉しそうな蒼太と優華とは対照的に、絢華ちゃんは泣きそうな顔をしてる。
優太くんとの思い出を振り返っているんだろうか。
そのうち、ほんとに涙が流れ始めて……
「絢華ちゃん、何で泣いてんだ?」
優太くんとのことを思い出してるんだろうとわかってるのに、そう聞いた。
「何でもない、大丈夫だよ」
帰りの車内、大興奮だった蒼太も優華も、気付いた時には眠ってしまっていた。
きっと疲れたんだろう。