For 10 years
君の想い
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花火大会から約二週間後に訪れたお盆。
お盆は書き入れ時。
だから俺は休みなく働いた。
そんな中、進藤さんに、絢華ちゃんが食事しに来ていることを教えられたから、暇を見つけてホールへ出た。
でも、一瞬足を止めた。
……誰だ?
絢華ちゃんの隣に男が座ってる。
絢華ちゃんが、男とファミレスへ食べにくるなんて、今まで優太くん以外はいなかった。
友達か?
よく見ると……
絢華ちゃんの前には、親友の紗羽ちゃんが座ってる。
その友達か?
にしても……
あの座り位置。
嫌な意味で、胸がどきどきしてきた。
そんな動揺した胸中を隠しながら、絢華ちゃんが座るテーブルへと近づく。
「あっ、はやとだ!」
蒼太が俺に気付いた。
「蒼太!外では呼び捨てにしないの!」
「どうして?」
「子供が大人を呼び捨てにしちゃいけないんだよ」
蒼太はママに怒られたからか、シュンとしながらうつむいた。
「蒼太、いっぱい食べたか?」
「……」
よほどショックだったんだろうか。
俺が話しかけても、うつむいたままでなにも答えない。
花火大会から約二週間後に訪れたお盆。
お盆は書き入れ時。
だから俺は休みなく働いた。
そんな中、進藤さんに、絢華ちゃんが食事しに来ていることを教えられたから、暇を見つけてホールへ出た。
でも、一瞬足を止めた。
……誰だ?
絢華ちゃんの隣に男が座ってる。
絢華ちゃんが、男とファミレスへ食べにくるなんて、今まで優太くん以外はいなかった。
友達か?
よく見ると……
絢華ちゃんの前には、親友の紗羽ちゃんが座ってる。
その友達か?
にしても……
あの座り位置。
嫌な意味で、胸がどきどきしてきた。
そんな動揺した胸中を隠しながら、絢華ちゃんが座るテーブルへと近づく。
「あっ、はやとだ!」
蒼太が俺に気付いた。
「蒼太!外では呼び捨てにしないの!」
「どうして?」
「子供が大人を呼び捨てにしちゃいけないんだよ」
蒼太はママに怒られたからか、シュンとしながらうつむいた。
「蒼太、いっぱい食べたか?」
「……」
よほどショックだったんだろうか。
俺が話しかけても、うつむいたままでなにも答えない。