青空バスケ―3rd―
「……あんな蓮、初めて見たな」
「……うん。
蓮ちゃんはいつもしっかりしてて……部長だった大和より頼りになる存在だったから……」
「……何とかしてやりたいな」
……蓮にはいつも助けてもらってたから。
今度は……俺がアイツを助けてやりたい。
「でも……どうしたらいいんだろう」
「蓮に元気を出してもらう方法か……」
思いつくとしたら……一つしかないんだけど。
蓮のための……俺達なりのやり方。
俺が思っていることが分かったのか、栞奈は俺の方を見てにっこり笑った。
「明日、先輩達に相談してくる」
「うん!」
不器用な俺達が蓮にしてやれることは……一つ。
俺は早速ケータイを取り出して、先輩達にメールを打ち始めた――