青空バスケ―3rd―
栞奈side

「梨子ちゃん、こっち!」


あたしはまた前のファミレスに梨子ちゃんを呼び出していた。

梨子ちゃんは不思議そうな顔をしながらあたしの向かいに座った。


「ごめんね、突然呼び出して……」

「ううん、それはいいんだけど……。
どうしたの?」


梨子ちゃんは首を傾げながらあたしに聞いてきた。

……あたしは梨子ちゃんの目をまっすぐ見た。


「本当はこれ以上あたしが首突っ込むことじゃないと思うんだけど……。
でも、ほっとけなくて……」

「栞奈ちゃん……?」

「梨子ちゃん、本当にこのままでいいの?」


一瞬、梨子ちゃんの動きが止まった。

梨子ちゃんは驚いたようにあたしを見た。

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