青空バスケ―3rd―
「大和は夢叶えたね。
インターハイに行きたいって夢も、教師になりたいって夢も……全部」
栞奈はいつでも俺の夢を応援してくれた。
栞奈がいなかったら今の俺はここにはいないかもしれない。
ずっとそばで見守ってきてくれた人がいたからこそ……俺はここまで頑張ってこられた。
その道のりにはいろいろあったけど、今思えばいい思い出だ。
「……まだ、全部は叶ってないけどな」
「え?」
……俺はゆっくりベンチから立ち上がった。
栞奈がそんな俺を不思議そうに見る。
「もう一つだけ……どうしても叶えたい夢がある」
多分……小さい頃からずっと思い描いてきたもの。
そばにいるのが栞奈じゃなきゃ……意味がないもの。