青空バスケ―3rd―
萌ちゃん
栞奈side
日曜日。
幼稚園の運動会。
午前の競技種目は順調に終わって、今はお昼の時間。
よく晴れた青空の下の園庭にレジャーシートを敷いてお弁当を食べる家族。
あたしは職員室の窓からそんな光景を見て微笑んだ。
「なんか、いいですね。
こういうの」
「そうね。
あたしも思い出すわ~……。
栞奈ちゃんなんてつい最近の出来事でしょ」
「そんなことないですよ。
もう20年ぐらい前です」
お父さんとお母さんと一緒にお弁当。
いつものと何ら変わりはないはずなのに、おにぎりがすごく美味しく感じたあの時。
「さて、あたし達も早く食べて次の準備しなきゃ」
「そうですね」
清水先生に言われ、あたしが席に着いてお昼を食べようとした……その時だった。
「栞奈先生、ちょっといい?」
夏目先生が職員室の入り口の方であたしを呼んだ。
立ち上がり、手招きをする夏目先生のところへ行く。
「どうかされたんですか?」
あたしが聞くと、夏目先生は半開きになっていた扉を全開にした。
すると、そこにいたのは……
「……萌ちゃん?」
日曜日。
幼稚園の運動会。
午前の競技種目は順調に終わって、今はお昼の時間。
よく晴れた青空の下の園庭にレジャーシートを敷いてお弁当を食べる家族。
あたしは職員室の窓からそんな光景を見て微笑んだ。
「なんか、いいですね。
こういうの」
「そうね。
あたしも思い出すわ~……。
栞奈ちゃんなんてつい最近の出来事でしょ」
「そんなことないですよ。
もう20年ぐらい前です」
お父さんとお母さんと一緒にお弁当。
いつものと何ら変わりはないはずなのに、おにぎりがすごく美味しく感じたあの時。
「さて、あたし達も早く食べて次の準備しなきゃ」
「そうですね」
清水先生に言われ、あたしが席に着いてお昼を食べようとした……その時だった。
「栞奈先生、ちょっといい?」
夏目先生が職員室の入り口の方であたしを呼んだ。
立ち上がり、手招きをする夏目先生のところへ行く。
「どうかされたんですか?」
あたしが聞くと、夏目先生は半開きになっていた扉を全開にした。
すると、そこにいたのは……
「……萌ちゃん?」