青空バスケ―3rd―

「へぇ、まだあったんだ。
あの時の写真」

「あぁ。
アイツ、どこから引っ張り出してきたんだか……」


その日の夜。

俺は栞奈と一緒に栞奈が作ってくれた夕飯を食べていた。


栞奈は時々俺の家に来て夕飯を作ってくれる。


「でも、大和もちゃんと先生やってるんだね」

「ちゃんとってどういう意味だよ。
そういうお前だって先生だろ」


栞奈は幼稚園教諭として近くの幼稚園で働いてる。

栞奈も一人暮らしをしていて、俺も時々そっちに行く。


「うん。
もうね、すっごく可愛いよ。
栞奈せんせーって寄ってくるの」


こうやって笑顔で話してくれるってことはきっと本当に楽しいんだろう。


「けど……まさか、大和が青桜で先生やってバスケ部の顧問にまでなるとはなぁ……。
本当、人生って何が起こるか分からないね」

「そうだな。
俺が教師になってバスケ部の顧問になった途端に過去の話を監督がいろんな人にペラペラ喋ったりするしな」


教師はおろか生徒にまで。

あのペラペラ具合はすごいぞ、マジで。

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