青空バスケ―3rd―

すると、あたし達の会話を聞いていた清水先生がニコニコしながら入ってきた。


「分かったわ、栞奈ちゃん」

「え?」

「ズバリ、恋の悩みね!」

「え……」


な、何で分かったんだろう……。

あたしが戸惑っていると、清水先生はあたしの前に座った。


「もう、若いっていいわねー。
あたしなんて相手にしてくれる男がもういないっていうのに……。
ねぇ、由香ちゃん」

「あたしはまだいますよ!
ただ恋人には発展しないだけで……」

「それで?
栞奈ちゃんはどんな悩みなのかしら」


清水先生と夏目先生が興味津々そうにあたしを見た。

……無理だな。

夏目先生はともかく、清水先生のこの目からは逃げられない……。

観念したあたしは話すことにした。

< 78 / 201 >

この作品をシェア

pagetop