青空バスケ―3rd―
そうは思っていても、やっぱりあたしの頭の中は大和のことでいっぱいで。
こんなんじゃ本当に先生失格だと思った。
そうこうしている内に夜になり、あたしは言われた通り大和の部屋まで来ていた。
インターホンを鳴らすと、いつも笑顔で出迎えてくれるのに……今日は違った。
《開いてるから入ってきていいよ》
インターホン越しにそう言われただけ。
あたしが恐る恐る大和の部屋の中に足を踏み入れると、大和はソファに座っていた。
「……大和」
あたしが声をかけると、大和はゆっくり振り向いた。
その表情に笑顔は一切ない。
「……話って何?」
入って早々あたしが聞くと……大和はあたしの方をじっと見たまま落ち着いた声であたしに告げた。
「同棲しようって言ったけど……あれ、なかったことにしてほしい」