青空バスケ―3rd―

「……何で蓮や暁弥には相談できて俺にはできねぇんだよ」

「……たまたま会ったから相談しただけだよ」

「なら……」

「大和とは……全然会ってないじゃん」


栞奈が顔を上げて……まっすぐ俺を見た。


「相談できるような時間なんて……なかったじゃん」


……栞奈の目はブレずにしっかりと俺の目を捉えていた。


「この前電話を切ったのは悪かったと思ってるよ……。
でもそれを抜きにしたって、あたし達がゆっくり話せるような時間なんて……最近なかったでしょ」

「それは……」

「分かってるよ。
お互いに忙しいって言って全然会えなくて。
やっと会えたと思ったら、この前みたいに何かが起こって……」


この前……。

……栞奈が俺の部屋を突然出て行き、飛田が怪我をした日……。

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