青空バスケ―3rd―
栞奈side

「ふぅ………」


両手にスーパーの袋。

あたしは結構重たいそれを持ちながら必死で家に帰る最中だった。


「……買いすぎちゃったかな……」


でも、安かったから……。


……思い出すのは、この前大和が何も言わずに袋を持ってくれたこと。

あの時はまだ……。

……………………。


「……ダメダメ」


あたしは独り言を呟きながら頭を横に振った。


終わりにしようって言ったのは……あたしなんだから。

……無理。

限界……。


……大和はそう言った。

そんなことを言われたのは……初めてだった。


「………はぁ」


あたしはため息をつきながら曲がり角を曲がった。

……その時だった。


「ひゃっ……!!」


あたしは何かにぶつかって……そのまま後ろに倒れた。

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