危険な彼女。
瞬間、予令が鳴る。
廊下で騒いでいた生徒や、校庭で遊んでいたのであろう生徒、もちろん教室にいた俺達以外の生徒も、教科書を持って廊下へ出ていく。
「怜太~、次科学だとよ。移動面倒いよな。」
「どうする?行くか?」
「サボる。」
俺は即答した。
「だよなー」と周りの連中が言い合うのと、俺が頭の上ので手を組むのとほぼ同時だった。
目の前に「出席簿」の文字が突如出現する。
それは徐々に拡大していき、俺の顔面に直撃した。
鋭い痛みが鼻の辺りを走り回る。