先生と内緒のキス
……結婚、してないんだ。
よかった……。
水無月先生が結婚してたら、どうしようかと思った。
―――だってわたし、水無月先生のことずっとずっと好きだったから。
冬哉と付き合いはじめてからも、ずっと水無月先生が好きだった。
だけどねわたしと先生は、先生と生徒っていう関係だから、気持ちを伝えることなんかできなかった。
―――今は冬哉のこと、だいすき。
愛してる。
―――でも、でもね。
先生の見ると、すごくドキドキして胸が苦しくなる。
……わたし、もしかしてまだ、先生のこと好きなのかな。
だってこんなにドキドキしてる。
「じゃあ俺、見回りあるからそろそろ行くな」
「ああ。じゃあなー!」
先生は去っていった。
「……冬哉、わたしトイレに行ってくる」
「ああ」
先生……。
どうしよう……。
そしてトイレに入ろうとした時……。